海上釣り堀での青物の釣り方(シマアジ・ブリ・カンパチ)

海上釣り堀の青物について

how-to-tech-aomono
 マダイ釣りでは朝イチ1投目から当たってくることもありますが、青ものは少し違った感じでアタリが頻発する独特の時合があります。もちろん朝イチに全く釣れないこともありませんが、海上釣り堀ではまず「朝イチはタイを釣る」というイメージがあります。
 青ものは決まった時間に放流されることが多いです。その時にしっかりと釣ることが大切。青ものの放流タイムになると、養殖イケスからスタッフがタモですくって放流してくれます。魚たちはお腹を空かせており、小さなイケスから大きなマスに放流されると一気に活性化して走り出し、このときマスの中に残っていた青ものもつられて同じように走り回ります。そして、青もの特有の習性で群れを形成します(特にメジロ・ブリ・ヒラマサ)。このときが青もの釣りの時合の到来です。
 放流する直前にはアナウンスが流れます。それを合図に、足元に3種類ほどの生エサ・活きエサを用意し、すぐ使えるように。釣り場によっては1日に青ものだけを2〜3回放流してくれることもあるので、タイミングを逃さないようにしましょう。
 注意したいのはファイト時。マダイと違って魚体が大きいだけに、ファイト時にハリス切れや、下手をするとサオが折れる人もいるので要注意です。
 それでは、まず代表的な青物の特徴を見てみましょう。

代表的な青物の特徴

シマアジ

target-shimaaji中層〜上層にかけては、シマアジが群れていることが多いです。シマアジは大きくてもアジ科の魚なので群れる習性があります。海上釣り堀のターゲットの中では一番敏感な魚でもあり、魚層が見えるか見えないかのところをよく泳ぎ回っています。
また、シマアジは視力が優れ、そのためマダイやブリのような釣り方では少し難しく、逆にシマアジだけねらって釣りにくるマニアックな方も多いです。

ブリ

target-buri放流直後は一度底まで潜っていき、マスに慣れると中〜上層を縄張りとして泳ぎ回ります。シマアジと同じくらいの層ですが、水温が低い冬場は底層に入ります。青もの特有の習性で捕食の際は上層に群れをなして小魚を追います。

カンパチ

target-kanpachi少し釣りの経験がある方なら、青もの=上の層を回遊していると思いがち。しかし、同じ青ものでもカンパチの場合は神経質でデリケートな性格。少しでも危険に感じると底のほうに身を潜めてしまいます。
また、ブリよりもどう猛なうえに単独で行動する習性があり、ブリのように群れを作りません。

青物を釣るためのエサ

how-to-tech-aomono-bait 続いて、エサについて。活性化している青ものは、捕食態勢にあります。ですから「あれ?当たりがない。おかしいな」と思ったら、すぐに別のものへのローテーションが必要です。以下のエサを2〜3種使い分け、アタリのエサを探しましょう。

活きエサ
青ものは小魚を追いかける習性があるので、腹を空かせているときは絶好のエサとなります。定番は活きアジ。放流時には一番のおすすめです。
活きアジは元気な個体ほど必死で逃げ回るので、それが一段と青ものの捕食行動を活性化させてくれます。エサ付けの際は水面から上げる時間を極力短くし、アジカゴからすくってハリに掛けたら水中にすぐ浸けておくことが大切です。

生エサ
青ものでも、時期によってはまったく活きアジなどの生きた小魚を喰わないことがあります。そんなときには生エサが有効です。
例えばキビナゴ。活きアジとは形は違えば色も違います。ハリに刺すときは必ず1尾掛けにします。イワシは冷凍ものでも大きさに幅があります。小型はキビナゴのように1尾掛けで、25センチクラスは少しカットして切り身で使うのも良いでしょう。青ものは魚体も口も大きく、少々のエサなら丸呑みします。魚にアピールするためにも「エサは少し大きめ」と覚えておきましょう。